捻挫・肉離れ・打撲の応急処置|ケガ直後の対応と受診目安
捻挫・肉離れ・打撲をした直後に大切なこと
スポーツ中に捻挫・肉離れ・打撲などのケガをしたとき、「すぐに冷やしたほうがよい?」「そのまま様子を見ても大丈夫?」と迷う方は多いのではないでしょうか。
以前は、安静・冷却・圧迫・挙上を行う「RICE処置」が広く用いられてきました。しかし現在は、患部を必要な範囲で保護しながら、状態に合わせて少しずつ動かしていくことも大切だと考えられています。
ただし、強い痛みや変形、しびれ、体重をかけられない状態などがある場合は、応急処置だけで済ませず、早めに医療機関を受診する必要があります。
この記事では、ケガをした直後の対応、冷却や圧迫を行う際の注意点、受診を検討したほうがよい症状について解説します。
まずは運動を中止し、患部を保護する
ケガをした直後は無理に動かさず、競技や運動を中止してください。痛みを伴う動作を避け、必要に応じてタオル・包帯・副木などを使い、患部に負担がかからない状態をつくります。
ただし、長期間まったく動かさないことが、すべてのケガに適しているわけではありません。強い痛みや腫れが落ち着いてきたら、損傷の程度を確認したうえで、状態に合わせて動きを戻していくことが大切です。
アイシング(冷却)は必要?
アイシングは、痛みを一時的に和らげる目的で行うことがあります。ただし、「腫れを抑えて回復を早めるために必ず行うもの」ではなく、すべての捻挫・肉離れ・打撲に必要とは限りません。
痛みが強く、冷やすことで楽になる場合は、氷や氷水を入れた袋を薄いタオルで包み、皮膚の状態を確認しながら10〜15分程度を目安に行います。
氷や保冷剤を直接皮膚に当てたり、感覚がなくなるまで長時間冷やしたりすると、凍傷を起こすおそれがあります。皮膚が白くなる、強いしびれが出る、痛みが増す場合はすぐに中止してください。
圧迫するときは締めすぎに注意する
弾性包帯やテーピングによる適度な圧迫は、患部の腫れを抑える目的で行うことがあります。ただし、強く締めすぎると血流障害を起こすおそれがあるため注意が必要です。
圧迫した部分より先に、しびれ・冷たさ・皮膚の白さや青紫色への変化がみられた場合は、すぐに緩めてください。時間の経過とともに腫れが強くなることもあるため、巻いた後も定期的に状態を確認しましょう。
患部を楽な位置で高く保つ
患部の腫れや不快感を軽減する目的で、腕や脚を無理のない範囲で高く保つ方法があります。
腕や手の場合はクッションや台の上に置き、脚の場合は枕やクッションを使って支えます。可能であれば心臓より高い位置を目安にしますが、痛みが増す姿勢を無理に続ける必要はありません。
早めに医療機関を受診したほうがよい症状
次のような症状がある場合は、捻挫や打撲だと自己判断せず、早めに整形外科などの医療機関を受診してください。
- ケガをしたときに「ブチッ」「バキッ」などの音がした
- 患部が変形している、通常とは異なる方向を向いている
- 体重をかけられない、歩くことができない
- しびれや感覚の低下がある
- 手足が冷たい、皮膚が白色や青紫色になっている
- 痛みや腫れが強く、時間とともに悪化している
- 数日たっても痛みや動かしにくさが改善しない
特に、明らかな変形、強いしびれ、手足の冷たさや皮膚の色の変化がある場合は、骨折・脱臼や血流障害などの可能性もあるため、速やかな受診が必要です。
まとめ
捻挫・肉離れ・打撲をした直後は、まず運動を中止し、痛みを伴う動作を避けて患部を保護することが大切です。アイシングは必ず行うものではありませんが、痛みを和らげる目的で短時間使用することがあります。圧迫や挙上も、患部の状態を確認しながら無理のない範囲で行いましょう。
応急処置だけでは、ケガの重症度や競技復帰の時期までは判断できません。痛みが軽くなっただけで練習に戻ると、再び痛めることもあるため、関節の動き・筋力・バランス・競技動作などを段階的に確認する必要があります。
明らかな変形、強いしびれ、体重をかけられない状態などがある場合は、自己判断で様子を見ず、早めに医療機関を受診してください。
ケガの状態や競技復帰については、次の記事も参考にしてください。
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